日本パンダ保護協会に問い合わせてみた

 先日からひつこく騒いでいるパンダの話(http://syulan.sakura.ne.jp/200706/panda.html)について、日本パンダ保護協会さん(http://www.pandachina.jp/)に以下のような感じのメールで問い合わせてみた(一部略)。

拝啓
はじめまして、神奈川県に住む○○の○○と申します。
いつも日本パンダ保護協会さまの企画された
パンダのかわいい写真展や書籍を楽しませて頂いています。
パンダも中国も大好きなので、
これからも日本パンダ保護協会さまの
一層のご活躍を陰ながら応援しています。


ところで、私は昨年北京を訪れた折に
北京動物園でかわいい中国のパンダに会う機会が得られたのですが、
その際に「四川省成都成都大熊猫繁育研究基地」さまが出していらっしゃる
パンダに関する中国語のパンフレットに、
 「日本の歴史書によれば、飛鳥時代の日本の天武天皇
  中国の則天武后が生きたパンダを贈ったということが書かれている」
という内容の記述を見つけました。
私は歴史書を読むことを趣味のひとつとしているので、
「そんな昔に船で日本にパンダが来ていたなんてすごい!」と感心し、
日本に帰国後、どんなことが書かれているのかと
興味を持って史書を調べてみました。


ところが、いろいろと中国や日本の史書を調べてみると、
どうやら上記の逸話はささいな翻訳の誤りが積み重なった結果の誤解であり、
日本に中国から生きたパンダが来たのは、
少なくとも公的な記録の上では、1972年に田中角栄首相が周恩来首相より
贈られたものが初めてであったと考えられると思うに至りました。
私は「しゅーらん」というハンドルネームでブログやウェブサイトを
公開しているので、その考察の経緯と内容を、
拙い文章ですが下記のウェブページに纏めました。
ご覧いただいてご一考を願えれば幸いです。
http://syulan.sakura.ne.jp/200706/panda.html


そして、私は日本パンダ保護協会さまが先ほど出版された
『パンダ育児日記』という素晴らしい写真集を楽しく拝見しているのですが、
こちらの本の10ページ目にも、
上記の「飛鳥時代の日本にパンダが来た」という逸話が
一ページを使って紹介されています。
このページは、恐らく共著の『中国パンダ保護研究センター』さまが
書かれて提供されたものの翻訳のように思えるのですが、
私はこの内容が、上記のようにささいな翻訳のミスによる
誤解であると考えています。


(略)


大昔にパンダが国交の一環として日本に渡来していたという逸話は
心暖まる素晴らしいエピソードなので、
否定してしまうのはとても残念です。
しかし、飛鳥時代から千年以上を経て、ついに最近になって
日本に生きたパンダのつがいが初めて贈られたことは、
真に立派な日中の友好関係の礎になると思い、
大変に失礼ながら、このメールを書きました。


もしよろしければ、日本パンダ保護協会さまが認めていらっしゃるであろう
飛鳥時代の日本にパンダが来た」という逸話について、
史実関係についての再度のご確認を願えれば幸いです。
もしこの逸話が翻訳ミスによる中国の方の誤解であった場合、
それを日本パンダ保護協会さまの公認のもとに広めることは、
日中両国のパンダを愛する人にとってもパンダたちにとっても、
あまり好ましいことではないと思うのです。


突然の長文失礼いたしました。
ぜひ、ご一考の後にご連絡をいただければ幸いです。


敬具

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○○(ハンドルネーム:「しゅーらん」)
mailあっとまーくsyulan.sakura.ne.jp
http://d.hatena.ne.jp/syulan/

 日本パンダ保護協会の方、まずい文章のメールを送って済みません。お返事お待ちしてますー。