2010第1回プロ野球12球団合同トライアウト@西武ドームを見学してきました(写真&動画&スコアレポ)
- 以下は今年のトライアウトのレポートです(公式記録ではなく単なる個人のメモなので、間違いがあるかもしれません><)(※11日17時、第15組動画の打者を野口と誤記していたのを大西に、走者を大城に訂正)。
- 参加選手(チームと背番号は、各選手が今日着ていたユニホームのものです)
- 投手(18名):山中達也(C#122)、佐藤誠(H#31)、木下達生(F#31)、多田野数人(F#16)、本柳和也(Bs#34)、小林雅英(G#30)、萩原淳(Ys#48)、三橋直樹(富山サンダーバーズ#34/元横浜)、前川勝彦(香川オリーブガイナーズ#28/元オリックス)、吉原道臣(YB#45)、西崎聡(Ys#30)、深田拓也(G#60)、山田弘喜(Ys#66)、村田透(G#46)、塚本浩二(Ys#113)、小林憲幸(M#123)、藤井宏海(福井ミラクルエレファンツ#16/元ロッテ)、片山文男(所沢グリーンベースボールクラブ#20/元ヤクルト)
- 野手(15名):野口寿浩(YB#5)、杉本昌都(YB#112)、荒川雄太(H#22)、大城祐二(T#63)、北川隼行(YB#4、北川利之)、西川明(D#40)、沢井道久(D#48)、堀幸一(M#5)、庄田隆弘(T)、下窪陽介(YB#9)、大西宏明(YB#33)、川口憲史(E#61)、吉川元浩(H#67)、辻武史(H#58)、松坂健太(L#58)
- 形式は今年も変則シートノックのような感じで、基本的には18人のPが一人延べ4人のずつ打者と対戦し、ただし四球を貰った打者はその投手ともう一打席対戦できるという仕組みのようです。捕手を含めた守備には、打席に入らない野手が交代で着いていました。投手が交代しても、走者は(基本的には)次の投手へと引き継がれます。なお、カウントは全ての打席で1ストライク1ボールから開始されました。
- 各選手は10時からのアップで身体を暖め、トライアウトは11時から始まりました。見学者は目測で400-500人程度でしょうか? 今日は快晴でしたが、西武ドーム内の気温は恐らく15℃以下で寒かったです><。
- ※なお、各選手の動画をこのブログに貼りつけるとページが重くなってしまうので、動画(YouTube)へは文字リンクを張ることにしました。各投手の写真の下にある「動画」のリンクをクリックすると、youtubeが別窓で開きます。打者の打撃や走塁もここからご覧ください(一応全投手と全野手の動画があります。写真は下手すぎて全選手を写せませんでした><)。女の声でたまに数字をつぶやいているのは、自分がスコアボードの球速を読んでいる声です。
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- 動画:山中vs堀、山中vs川口、山中vs下窪
- 最初のPは前広島の山中です。わたしは普段ウェスタンを見られないので山中を初めて見ましたが、とても緊張している様子でした。しかし若い身体は充分にしなやかで、130km/hをオーバーしたストレートと105km/hのカーブを披露するいいPでした! 堀が外角のストレートをとても堀らしいおっつけでライト前にするなど、さすがの活躍を見せます。
- 第1組結果:荒川Pゴ、堀右安、川口左飛、下窪2ゴ併
- 動画:佐藤vs堀、佐藤vs下窪
- 第2組のPは元読売→前ソフトバンクの佐藤です。MAXは130km/h台中盤で、恐らくはストレートではなくカッターを多く投げていました。佐藤は荒川をあっさりとPゴロに抑えたものの、続く堀は甘い球をレフトスタンドへ完璧なソロにします。やっぱり堀だけあります! さらに川口もライト前を放ちますが、下窪はサードゴロ併殺に倒れました。
- 第2組結果:荒川Pゴ、堀左本、川口右安、下窪三ゴ併
多田野の写真がブレすぎて使えなくなってしまいました><ゴメンナサイ
- 動画:本柳vs西川、本柳vs庄田、本柳vs松坂
- 第5組のPは前オリックスの本柳です。自分は本柳が戦力外になっていたことを知らなかったので、アップをしている本柳を見たときには驚きました>< 自分はオリックスでは川越と本柳が好きだったのですが、どんなにいい選手であれども必ず年を取るものですね……(´・ω・)本柳は独特の弾むような二段気味のタイミングでMAX138km/hのいいストレートを放りましたが、先頭打者西川をショートのファンブル気味に出塁させると、セットになって浮いた球を庄田が見逃さずレフト前→松坂がバックスクリーン左横へ見事な3ランを放ちました! 松坂はこの後外野守備でも活躍をみせ、とても状態がいいことを存分に示していました。
- 第5組結果:西川遊安(遊失?)、庄田左安、松坂中本、西川三直
- 動画:萩原-野口(RF松坂ファインプレイ)、萩原vs澤井、萩原-大西
- 第7組のPは元オリックスなど→前ヤクルトの萩原です。萩原も去年まではずいぶん一軍で速球を投げていた記憶がありますが……今日は140km/h台前半のストレートなどを投げ、それに対して野口がライトフェンスいっぱいの大フライ(ライト松坂が背走して好捕!)、また大西はライト線を切り裂くヒットで出塁すると捕手杉本からの二盗を披露するなどしました。松坂と大西は非常に好調のようです!
- 第7組結果:野口右飛、澤井二ゴ、大城四球、大西右安、大城二ゴ(大西二盗)
- 動画:三橋vs野口
- 第8組のPは元横浜の三橋です! 自分は高校のときに母校が三橋の向上高と対戦してボロ負けしたという思い出があるので、三橋が頑張っているのを知ってとても嬉しくなりました(;∀;)!! 三橋は横浜時代とそっくりのピッチングスタイルでストレートのMAXは136km/h、先頭打者野口をショート西川のファンブルで出塁させたもののその後は二者連続の三振を奪います。ただ、好調大西はここでもライト前クリーンヒットを放って2打数2安打です!
- 第8組結果:野口遊失、澤井空三、大城空三、大西右安
- 動画:前川vs堀、前川vs川口、前川vs下窪
- 第9組のPは前近鉄など→元オリックスの前川です。前川は四国アイランドリーグで実戦を積んでいるだけあって、ストレートはMAX138km/hと球速を落としたものの制球は向上していたように見え、さすがの4者凡退を奪います。わたしは前川が近鉄時代、いかにも近鉄のエースらしい色々と豪快なピッチャーとしてマウンドに君臨する彼の姿が好きでした。
- 第9組結果:荒川三ゴ、堀三ゴ、川口一ゴ、下窪Pゴ
- 動画:吉原vs荒川
- 第10組のPは前横浜の吉原です。久しぶりに吉原の重そうなストレートと大きなフォークが見られて、トライアウトとはいえども楽しかったですヽ(・∀・)ノ! ストレートはMAX141km/h、さらにスイングを奪える105km/hの大きなカーブも健在でした。
- 第10組結果:荒川空三、堀二ゴ、川口空三、下窪遊ゴ
- 動画:西崎vs北川、西崎vs吉川
- 第11組のPは前ヤクルトの西崎です。西崎は完全にサイドハンドになっていて、135km/hをオーバーするストレートと前横浜木塚のようなシンカーを投げていました。しかし右のサイドハンドを見逃さずに思い切り引っ張ってライト前を放った北川の打撃はさすがでした! 杉本の打球はレフトフライ的なものでしたが、守備要員が足りなくなったために元西武の上原がジャージに無帽のままでレフトを守っていたところ、突っ込んできたショートに上原が遠慮するかたちのポテンヒットとなりました><w。
- 第11組結果:杉本左安、北川右安、吉川二飛、辻左飛
- 動画:深田vs吉川、深田vs辻、深田vs北川
- 第12組のPは前読売の深田です。自分は二軍で深田を何度か見ていいPだな〜と思っていたのですが、どこか悪いのかそれとも今日は絶不調なのか、深田は制球を乱して杉本と北川にそれぞれ2つずつの四球を与えました。それにしても杉本は選球眼がいいですね!
- 第12組結果:杉本四球、北川四球、吉川左飛、辻遊ゴ、杉本四球、北川四球、杉本空三、北川中飛
- 動画:山田vs庄田
- 第13組のPは前ヤクルトの山田です。平成生まれの山田がトライアウトを受験なんてびっくりです(´・ω・)山田は腕をピッチングマシンの金属アームのように大きく振り下ろす力強い地肩の投球で打者の芯を外し、空スイングとファウルフライを量産していました。コーチによっては明日にも大化けしそうな、若くていいピッチャーでした(・∀・)!
- 第13組結果:松坂一邪飛、西川捕邪飛、庄田空三、松坂四球、松坂捕邪飛
- 動画:村田vs庄田、村田vs松坂、村田vs大西
- 第14組のPは前読売の村田です。一昨年のドラフト一位村田が早くもトライアウトとは、どこかケガでもしたのでしょうか(´・ω・)? しかし大西はさすがの猛打賞です! 今日の大西はとても短くバットを持って、コンパクトなスイングから飄々とヒットを量産していました。
- 第14組結果:西川一ゴ、庄田左安、松坂遊ゴ併、大西中安
- 動画:塚本vs澤井、塚本vs野口
- 第15組のPは前ヤクルトの塚本です。自分は初めて見たPでしたが、きれいなアンダーハンドですね! 二死を奪ってから村田の残していった走者大城の二盗をC荒川が刺そうとしたところ、これが悪送球となりセンターへボールが抜ける間に大城が三進するというアクシデントもありましたが、冷静なマウンド捌きのいいピッチャーでした。
- 第15組結果:野口一ゴ、澤井一ゴ、大城捕邪飛、大西空三(C悪送球の間に
大西大城二盗→三進・大城は捕邪飛の後テストで走者に)
- 動画:藤井vs下窪、藤井vs荒川
- 第17組のPは元ロッテの藤井です。自分は初めて見たPだったのですが、MAX144km/hでそれよりも更に早く見える伸びがいいストレートがとても魅力的なピッチャーでした! しかし、打者はもうヘトヘトになっていると思いました><
- 第組結果:荒川二直、堀空三、川口空三、下窪見三
- 動画:片山vs北川
- 3時間半ぶっ通しのトライアウトの最後に投げるPは元ヤクルトの片山でした。自分は何年か前のトライアウトでも片山を見たのですが、そのときも今日も変わらず140km/h台後半に手が届くストレートとチェンジアップ、大きなカーブの緩急が効いた即戦力になれそうな投球で、なぜどのチームも片山を放っておくのか分かりません(´・ω・)打者は最後に吉川がレフトオーバーのツーベース、辻がライトオーバーのツーベースを打つなど意気を披露しました!
- 第組結果:北川遊ゴ、吉川左2、杉本二ゴ、辻右2
- 以上でトライアウトは終了でした。
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- わたしはトライアウトを見ていると、毎年とても複雑な思いを抱かざるを得ません。わたしは中学校から大学までずっと学生野球に携わってきたつもりですが、そんなわたしから見れば、トライアウトを受験しているのはいつも高校でも大学でも見たこともない素晴らしい選手揃いに見えます。
- 彼らが学生のころ、彼らは彼らのチームで間違いなく最も優れた選手であったことでしょう。ですがその彼らでさえも易々と弾かれるプロ野球というもののことを考えると、その信じられないほど高いレベルに驚嘆する一方で、眼前のまだ若く素晴らしい選手達が、我々がどうやっても打てなかった向上高の三橋直樹が、それでもプロ野球を戦力外になった姿の悲しみはわたしの気分を沈ませます。それと共に、わたしやわたしの周囲で野球をやってきた全ての人たちが、たとえどれほど真剣に練習をしても絶対に到達できないレベルにいる彼らの手がなお届かないプロ野球というものと、そこで活躍する全ての選手を、わたしは心から尊敬して止みません。
- トライアウトの受験は、誇り高い元プロ野球選手にとっては勇気がいることであると想像します。勇気ある彼らが一人でも多くそれぞれ望んだ結果を得て活躍し、再びわたしを華麗なプレーで喜ばせてくれることを、わたしは今年も心から願います!
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- 以下はオマケの写真です。
あっかんべ〜:P
途中守備要員が足りないときに、
山本や上原がレフトやサードなどに入りましたw
- わたしが心から尊敬して止まない彼らに幸運を!