阪神の赤星が引退するらしいので思い出話を少し……あれ、なぜか与太話に><

今季の赤星の思い出といえば、いつだかの横浜戦で安藤が頑張って投げていた日に、試合中盤だか終盤になってから9番安藤が自らヒットを打って出塁→二死走者一塁で打者1番赤星という場面で、赤星がフルカウントから延々とファウルで粘るのでオートマチックスタートの安藤は延々と二塁へのダッシュを繰り返さなくてはならず、6回だか7回ぐらいファウルが続いて安藤フラフラ→結局安藤はバックホームはできず、だがダッシュでバテバテになった安藤は次のイニングで崩れた、というのがなんだか印象に残っていますwいつも赤星の粘りにはやられていたのに、たまには逆もあるんじゃんとw

  • 阪神赤星が引退するそうで、きのうそのニュースをいきなり聞いたときには「ウソでしょ?」と思いましたが阪神公式にも出ていますし、引退会見もやっていたのでどうやら本当なんですね。つい先週、このブログでもコメント欄で「赤星はどうしてるんだろ?」という話をして、元気そうだということを伺ったばかりなので非常に驚きました><だって赤星はまだ33歳の中堅選手で、燃え尽きたベテランとは言えませんからね。仕方のないこととはいえ、もったいないと思わずにはいられません。
  • なぜこのブログで赤星の話をするのかというと、スポーツニュースでも繰り返しやっていましたが、赤星は9月12日の甲子園の横浜戦で、同点の3回表二死満塁で内川が福原から右中間へきれいに打った打球に台風で大荒れのグラウンドでのダイビングキャッチを試み、しかし内川の打球は飛び込んだ赤星のグラブを僅かに越える走者一掃の先制決勝3点タイムリスリーベースとなったプレーが引退の直接の原因となる故障を招いたそうだからなんですよね。これがその日の試合の観戦記ですけど、赤星は打球に飛び込んだ姿勢のまま起き上がれずに負傷退場し、それ以降の今季は試合に出ていませんでしたが、まさか引退とは><別に福原や内川や他の誰かが悪いとかいうことは当然まったくないんですが、このブログでもその後何度か話題にして、今でも鮮明に覚えているあのダイブが最後のプレーだったのかと思うと複雑な気分になりました。赤星らしい果敢なプレーを見るのは、阪神戦の楽しみのひとつでしたからね。
  • このブログでも阪神戦の観戦日記でしょっちゅう赤星を褒めちぎっているのでバレバレなことですが、自分は赤星のファンなんですよねw。自分以外の赤星ファンの人も皆そうだと思いますが、赤星のようなプレーをする選手に魅了されないプロ野球ファンは少ないでしょう。
  • 赤星のプレーを見るのは自分にとっても阪神戦でのかなり大きな楽しみのひとつで、とりわけ面白いのは、打者走者となった赤星がファーストへ走ってくるのを一塁側の内野席から見ることです。俊足の左打者というのはどの打者も見ていて面白いものですが、なかでも小柄な赤星がファーストへ斬り込んでくる様子を一塁後方から見て「速えww」と喜ぶのは、たとえ打たれた側のチームが贔屓といえども楽しいものでしたw。走塁が上手い小柄な走者というのは他にも多くいて、たとえば元YB仁志や現PIT岩村のような模範的な走者は腰を低く落としスパイクの歯を斜めに立て、腕と足を外に振り出して水をかくように短距離を機敏に走りぬける走塁をしますが、赤星の身体を前傾させたままで肘を真上に高く振り上げ、細い上体には不釣合いなほど巨大な太もものバネを効かせた走塁は、自分にはいつもまるで追われたウサギが全力で草原を跳ねていくように見えました。赤星は小柄な身体を生かし、ときおりはホームベースの外側をがっちりブロックした長身捕手の股下をトップスピードのまま破ろうとして、足から「滑り込んでくる」というよりは全身で「転がり込んでくる」という表現がぴったりするようなバックホームを試みることがありましたが、勢いあまって前転するような帰塁をしてから本塁後方でペタンと両足を開いて座り込んでいるところなんかは捕食者から必死に逃れきってフーっとなったウサギそのもので、たとえ贔屓チームが守っている場面といえども、「よ、良かったじゃん助かってw」と思わされたものですw。
  • 小柄な赤星は打撃においては非力そのものでしたが、非力な赤星が開いたスタンスで頭上から袈裟懸けに鋭く振り下ろすダウンスイングはまた面白いものでした。もうどこから見ても「小さいのがなんか猛烈に頑張ってる」感が溢れまくっているので、判官贔屓な自分なんかは赤星をつい応援せずにはいられなくなってしまいますw。しかしパンチ力の非力さを補って余りある粘りの巧打に、C大竹やYB小林のような短気なPは赤星を非常に苦手としてしょっちゅう根負けしていたのを、もうすでに懐かしく思わなくてはいけないんですね。最初に図示した安藤のように赤星の粘りが阪神に利をもたらさなかったのは、ごくごく稀な特例ですからねw。阪神打線にとっても、赤星の引退は当然ながら痛い損失でしょう。
  • 守備においても赤星の素晴らしいプレーで印象深かったものはそれこそ数限りなくありますが、ある意味珍プレー(?)で印象深かったのが、いつだったかハマスタで三浦が投げた日ですね。自分たちは試合を右翼外野席から見ていて、阪神の外野はレフト金本センター赤星ライト林だったんですが、守備についた林は試合開始からずっと赤星にいろいろ指示され通しで、赤星に怒鳴られつつ前後左右にポジションを細かく動かされまくる林を眺めながら、自分たちは「林も大変だなw」と言っていましたw。そうしたら三浦は例によって阪神打線を完璧に抑え、いっぽうの阪神のPは(誰だったかな? 杉山?)滅多打ちにあって、あれよという間に横浜が8点の大量リードを獲得、阪神はもはや捨て試合モードになって終盤を迎えたのです。すると外野の赤星が「もー知らん><」というふうにやさぐれ始めて、さっきまで赤星にギャンギャン言われていたライトの林が「あのー僕どうすれば……」みたいにしても赤星はもはや「知らん! 適当に守れ><」というふうにするので、仕方なく林が不安げに守り始めたらライト前へヒットが来て林大慌て><という感じで、その日は三浦が完封で快勝したんですがその感激とともに、赤星でもやさぐれるんだなと思ったのをよく覚えていますw。
  • また別のある日には、阪神ファンの人々が赤星の打席になると大量の「黄色い背景に赤い★」を描いたボードを掲げて応援しているのを見て、隣に座っていた米国人観光客のオジサンが「このバッターはキューバ人には見えないが、彼は中国人選手なのか?」と聞くので、説明に苦労したこともありましたw。さらに別の日にはほしのあき嬢がハマスタへ始球式にきてて、打席に入っていたのはその日の阪神の1番赤星だったんですが、ビキニの水着みたいなおっぱいぷるぷるの可愛いユニで投げるほしの嬢の投球に赤星は思わずみとれたのか、ほしの嬢が投げた山なりのボールがバウンドして落ちて、赤星の足元をコロコロと転がっていってから慌ててバットを空振りしていたこともあったなあw
  • あれ、かっこいい赤星のプレーの思い出を書きとめておこうと思ったんですが、なんかどうでもいい話ばかりに><とにかく来季からはハマスタ阪神戦を見に行くときも、「今日は相手阪神だから、赤星が走るとこ見たいから一塁後ろの席取ろうか!」ということがなくなるな、と思うと淋しいですね。赤星は自分たちにとって、奮発して割高な一塁後方の席を買う価値のある選手でした(普段の自分たちは2000円か3000円ぐらいの内野席で見ているんですが、一塁真後ろの席は4000円だか5000円だったかもするんですぞ><)。自分は誰か特定のプロ野球選手の熱狂的なファンというのにはならないタイプで、横浜の選手も他球団の選手もどの選手でも全員好きですという系統のプロ野球ファンなんですが、赤星は中でも走攻守ともに魅了される選手の一人でした。赤星は相当長く阪神にいた気がしていましたが、プロ一年目から活躍していたのでそんなふうに思えるだけで、実際に阪神に在籍した年数は9年間だったんですね。しかし9年間、どのシーズンの赤星のプレーも今でもよく覚えていますし、どのプレーも見ていてこの上なく楽しかったです。長い間どうもありがとう、次に何をするのか知りませんが、何に転身するにしても再びの活躍を願います。まだあと何年かはプレーを見ていたかったですが、物事は時として突然に終わる場合もありますね。最後にもう一度、これまでたくさんの楽しい阪神戦をどうもありがとう。どうか、お元気で。