タケノコあと多村


 暖かいけど微妙な曇り空、花粉多すぎ。
 エビフライがたくさんあったから、夕飯は熊本の美少年本醸造をたっぷり使って千葉の新タマネギと一緒に綴じて、雑穀飯で天丼風のエビフライ丼にしてみた。フワフワでダシの効いた卵うまー。あとは四国の菜の花と鹿児島の新ゴボウのきんぴら/大分のタケノコ・豆腐・油揚げの味噌汁/茶。遂にタケノコが出回る時期になって喜んでいたら、自分は去年の今頃もタケノコの味噌汁を鼻の下を伸ばして飲んでいたのか。タケノコって素晴らしい。しかし、昨日に続いて三ツ葉を買うのを忘れるという不幸。おお、もう。
 なんだ多村ツーランなんか打ってたのか、見ればよかったなあ。
 自分は多村が横浜にいたとき、多村がライトに流して入れるホームランがとても好きだった。背を伸ばした力みのないすっとした構えからレベル気味に振り下ろすスイングは、格段に速いわけでもなく、非常に軽く見える。なのになぜあんなに多村の打つボールは力強く、鮮やかな放物線を描いて大きく遠くに飛んでいくんだろうと、いつも思っていた。きっと多村は、腕というかリストがとても強いんだろうなー。多村はここで打てば先制とか決勝点とかいう場面ではあまり当てなかったけど、一旦リードしたところで試合を決めるダメ押しの一発をよく打っていた。それはリードしている横浜側からしたら狂喜乱舞の一本だし、リードされた側の、動揺しつつも憤然と燃え上がっていたであろう反撃の意欲は、下位打線から続けざまに軽やかで完璧な追い打ちを掛けられることでガクっと消える。多村のホームランはあまり勝敗のアテになる訳ではないけど、とても楽しいものだった。右打ちの大きな弾道はレフトスタンドからのほうがきれいに見えるので、多村が出ている日はハマスタでもわざわざレフスタに入ったりしていた(どうせ大概のカードでは、どっちのスタンドもガラガラなのだ)。
 滞空時間が長く、高々としたきれいな放物線を描く小久保のホームランも好きだから、ホークス打線がなんだかうらやましくて仕方がない。でも、村田が最近打つようになった、レフトに放り込むインパクトの大きなホームランも好きだ。だから最近は、もうハマスタのレフトスタンドには入らない。