金木犀は横浜優勝のかおり

 村田セ本塁打王おめでとう! 佐伯相川規定三割達成おめでとう! 今年のセリーグ・レギュラーシーズンは、本日無事終了できました。消化しきれないかと焦ったので、台風がそれてくれてよかった。
 これは丸の内のキンモクセイだけど
 今の時期はどこを歩いてもキンモクセイの香りがするけど、ハマスタも風向きによっては、ホットドッグやビールの匂いにまじって、スタンドいっぱいに横浜公園から飛んでくるいい香りがひろがる。それはまさにプルースト効果で、98年にベイが優勝したときのことを思いださせるんである。
 あの年はふだんは弱い横浜が破竹の勢いで、友達同士で大喜びしてハマスタに通いまくったんだけど、優勝マジックがでてあと数ゲーム勝てば、というライトスタンドには、いつもキンモクセイの香りがしていた。横浜公園ハマスタの本塁側後方にあって、さらに公園は中華街や山下公園と横浜港を背にしているので、バックネット側からライトに向かってお誂えむきの海風が吹いているときには、海や中華料理の匂いにまじって、今の時期は公園からのキンモクセイの香りが一緒に乗ってくるからだ。甲子園でササキ様が新庄を三振にとってリーグ優勝をきめたナイターのときも、飛びだした夜の横浜の街にはそこらじゅうにキンモクセイの香りが漂っていた。だからキンモクセイの香りは、自分にとっては横浜優勝の香りなんである。
 夜のハマスタ
 ケヤキがざわめいて木の葉の香りや銀杏の匂いのする大学野球神宮球場も大好きだけど、自分がやっぱりハマスタが一番好きなのは、その思い出があるからだ。でもいずれにせよ、雨が降ってずぶぬれになってしょっちゅう試合が流れるは風邪をひくはとしていても、屋根のない野球場ぐらいいいものはないと思う。日本シリーズの裏のガラガラの球場で、フリースにくるまってラーメンを食いながら消化試合をみるのも、それはそれで楽しい。しかし98年からそのような年を何年も過ごすにつれ、最近はキンモクセイが優勝ならぬ消化試合の香りの気がするようになってきたので、来年こそはまた優勝するぞ! そしてキンモクセイの香りを、再び横浜優勝の記憶と結びつけるぞー! といきたいもんだ。
 今季お疲れさまでしたー。また来年よろしく! 今年のプレーオフは多村を応援するぞー。斉藤和巳様の咆哮が新たな秋の風物詩になりかかっている昨今、今日の勢いでがんばれホークス!